志の低いフリーランスですみません
はじめまして。
都内でフリーランス業をしているアラサー女です。
約2年前に会社を辞め、その翌年の春からフリーランス生活が始まりました。
何か色々あっという間だったなぁ…。
振り返ってみて今思うことは「フリーランスになって良かった」です。
でも私の場合は、他のフリーランスや起業家の方とは価値観が180度違っていて、「自分の強みを活かして稼ぎたい」とか「自分で会社を興して上場させる」とか、そういう高い志は持っておりません。
独立志向も無かったし、サラリーマンの自分も嫌いではなかったし、フリーになるための準備も全くしていませんでした。
フリーランスと言うと聞こえはいいですが、私はただのサラリーマン人生から脱落したヘタレ人間です。
毎日朝から晩まで拘束されるのが本当に耐えられなかったんです。
私の性格上、定時の18時終わりでも結構キツイです。
なのに毎日22時とか23時に終わって、忙しいときは終電帰りだったり…。
サラリーマン業をこなせる人って、嫌味でもなんでもなく普通にすごいと思います。
だから「フリーランスいいなぁ」と言われると「いや…私の場合は社会不適合者なだけだよ…」と申し訳なく思います。
むしろ、残業や休日出勤にも耐えられるタフなメンタルとフィジカルがあって羨ましいな…とさえ思います。
入社時はどちらかというとやせ型ガリガリ体型だったのですが、生活リズムがめちゃくちゃなのでストレスによる過食でどんどん太っていきました。
若かったので病気にはならなかったですが、体が弱ってくると心も弱ってきます。
会社を辞める半年くらい前から、家に帰ってきて何もできず、20分くらい虚空を見つめ、ボーっとしながら訳もなく涙を流す、という日々を過ごしていました。
こわっ。
今思えば体がストレスをリセットするための儀式だったのかしら…
20分経ってやっと脳が動き始めると、
「お腹すいた…」「ご飯作らなきゃ…」「でも眠い…」
「お風呂入らなきゃ…」「髪の毛洗ってメイクも落とさないと…」
「YouTube見たい…」「今日何時間寝れるかな…」
「明日の準備もしなきゃ…」「洗濯もしなきゃ…」
などなど、色んなことが思考回路をかけめぐり、何から手をつければいいのか考える余裕もないほど脳が疲れていて、途方に暮れて頭をかきむしりながらまた涙を流す…という奇行を繰り返していました。
脳のキャパも小さいし、体の燃費も悪く、色々と人より劣っているので、この生活は本当にキツかったです。
ご飯食べながら寝落ちしてしまったり(バナナを握りしめながら寝ていたこともあった)、お風呂から出た後に髪の毛が濡れたまま下着姿で寝落ちしてしまったり。
よく病気にならなかったな…血糖値とか尿酸値とか内臓の数値も問題なく、血液検査はいつもA評価。
人事考課はBばっかりなのに…
でも自律神経は24時間乱れまくってたし、首や肩や背中が石のように硬くなっていたし、歯磨きせずに寝たりしていたせいで虫歯を大量生産しました。
歯に白い詰め物するの5万円くらいかかって高いんですよね…
あと1本神経をお釈迦にしてしまった歯があるんですが、それは土台と被せ物で合わせて20万円くらいしました(´;ω;`)
歯の治療費を稼ぐために仕事していたようなものだったな…
中古車が買えたよ…
そもそも私、仕事をなめていたんです…
会社で仕事することを「部活の延長」くらいに考えていて、生活のために必死に頑張っている人には大変申し訳ないんですが、部活やバイトみたいに「みんながやってるから私もやった方がいいな」くらいな感覚だったんです。
昔から思考力が乏しいというかゼロで、習い事も進学も先生や親に言われた通り、部活も1番楽そうな部活を選んだし、恋愛だって「彼氏とかいないと変な人と思われるから」というクソな理由で付き合ったりしました。
本当にこだわりが無いんです。
こだわりが無さすぎて「自分の軸」とか「自分の価値観」とか「自分の好きなこと」がよく分からないです。
だから就活の時も苦労したし、就職してからも苦労しました。
何も本気で取り組んでこなかった、苦労してこなかった代償だと思ってます。
学校も塾も部活も全部楽しかったです。
悩みも無かったし、行きたくないと思ったことはありませんでした。
毎日をただ楽しく平凡に過ごしてました。
会社だって最初は楽しく行ってました。
1~2年目は下っ端なので体力的にはキツかったけど、そういうもんだと思って若さと無知を武器にがむしゃらに頑張っていたし、3年目になると色々慣れてきて仕事を回せるようになって「仕事が楽しくて仕方ない」「早く月曜日になれ」くらいな感じでした。
仕事も飲ミニケーションも大好き!みたいな頭おかしい人でした。
そんな社畜100%の私でしたが、ある時「もう働きたくねぇよ!毎日毎日、締め切りのことばかり考えて、ミスが無いかビクビクしてストレス抱えながらの生活なんかうんざりなんだよ!」と心の中でブチ切れてしまいました。
それなりに真面目に働いて何度か表彰もされましたが、根本的には部活の延長程度にしか仕事に向き合っていなかったので、「部活にしてはしんどいな」と限界がきてしまったんだと思います。
家に帰ってきても仕事中の緊張状態が続いていて、ベッドに入っても心臓がドキドキしたり、体が回転するようなめまいに襲われたり。
根性が無いとか甘ったれとか色々言われました。
残された人たちはどうなるんだとか、辞めたら後悔するぞ、とか。
でも朝起きて体が動かなかったり声が出なくなったり、明らかに自分でもおかしいと感じていたんです。
体が弱くなると急に心も弱くなるもので、会社を辞めて困るということよりも、このまま続けていたらヤバイという気持ちの方がついに上回りました。
仕事内容も人間関係も嫌じゃなかったので、体がおかしくなっていなかったらまだ続けていたと思います。
辞めると決めてからの意志の強さと行動力はすさまじかったです。
洗脳が解けた!という感じ。
有休も全部消化して辞めました。
辞めた要因として、給料が変わらない人の10倍近い量の仕事をやらされていた、というのもあります。
自分で言うのもなんですが、私かなり仕事が早いんです。
早く帰りたいから早く終わらせてるのに早く終わらせても帰れないという怪奇現象。
常に人手不足状態だったので、休みなく仕事が放り込まれて大変でした。
フリーになったら会社員時代の月収を5日で稼げたのでコスパの良さにびっくり。
時給換算したら10~15倍。
外注せずに何でも内製化したがる会社だったので、私めちゃくちゃ会社のコストカットに貢献してたんじゃないか…と思ってしまいました。
時間を自分の好きに使える今は、どんなにお金をもらってもあの生活には戻りたくないです。
他のフリーランスの人に比べて全然稼げてないと思いますが、生活出来ていれば問題ないと思っています。
私は高みは目指していません。
能力も高くて行動力もあってカリスマ性もあってバリバリ働いている人を「尊敬するなぁ」「うらやましいなぁ」と思うことは時々ありますが、人にはキャパがあって、それを超える生活を続けていると心も体もやられるということに気づかされました。
限界にチャレンジすることは自分の成長のためにも大切だと思いますが、無理して心や体を壊したら元も子もないと思います。
会社員時代は「しんどい思いをしないと自分のためにならない」「楽をしてはいけない」と思い込んでいたのですが、いつの間にか無理すること自体が目的になってしまっていて、自分の時間や体力を無駄に消耗して、まるで自傷行為をしているみたいでした。
今後は私らしく、自分に見合ったお金や時間の使い方・生活をしていきたいです。
毎日ストレスなく、健康的に楽しく過ごしていられればそれで十分です。
こんなケチくさく志低く生きている私でも、仕事をくれる人がいて何とかなっているから驚きです。
フリーになったばかりの頃はすぐに路頭に迷うと思っていましたが、毎月そこそこ小銭を稼げています。
仲良くしてくれる人に「ガツガツしてないところがいい、っていう人もいるんだから、そのままでいいんじゃないかな」と言われて気が楽になりました。
新規開拓営業したらもっと稼げるのかもしれませんが、今はとりあえず少ない仕事に力を入れてじっくり丁寧に取り組んでいきたいです。
ある程度こなせるようになったら数を増やしていこうかな…忙しくなりすぎない程度に。